浅草などの下町で開催されるほおずき市。
夏の訪れを告げるお祭りというイメージが強いですよね。
では、このほおずき市というのは、一体どのような由来を持つお祭りなのでしょうか?
また、2015年の開催日程についても併せて紹介します。
ほおずき市の由来とは?
ほおずき市は、浅草だけでなく日本各地の下町で開催されているお祭りです。
これは、観音様とご縁がある日に参拝を行うと、ご利益があるという考えに由来するお祭りです。
室町時代以降に定められた「欲日」という縁日で、この日参拝すると1回で100日分、あるいは1,000日分ものご利益があると言われていたのです。
そんな欲日の中でも特に7月10日はご利益の大きい日として定められていました。
この日は四万六千日と呼ばれ、1日の参拝で46,000日分のご利益があるとされていたのです。
そのため、この日は参拝が非常に盛んでした。
そして、この日の1番乗りでの参拝や、前日9日からの参拝を目指す人が増えたため、この両日が縁日となりました。
こうしてこの2日間に、人が多く集まるようになったため、市というものが開催されるようになりました。
そんな市の中の1つが、ほおずき市なのです。
ではどうして、この日にほおずきが売られるようになったのか、その由来も気になりますよね。
これは、東京都港区にある愛宕神社の千日詣りの縁日で薬草として販売されたのがきっかけだと言われています。
ほおずきを煎じて飲むと、内臓疾患や子供のかんむしなどに効果があるとされていました。
これが、ほおずきを販売する市の由来となっているようです。
ほおずき市が浅草にできた由来
様々な地域で開催されるほおずき市ですが、どうして浅草に特別大きな市が立つようになったのか、その由来も気になりますね。
これは、源頼朝が関係していると言われています。
奥州討伐に行った際、帰りに浅草で源頼朝の軍勢が休息をとりました。
その際、日射病になり倒れてしまった兵士に、赤いほおずきの実を食べさせ、元気を取り戻したという言い伝えが由来となっています。
発祥の地が東京都港区の愛宕神社なのに、ほおずき市が有名なのは浅草寺。
それには、このような由来が隠されていたのですね。
ほおずき市は、日本らしい風情が感じられる素敵なお祭りです。
ほおずきの鉢が並び、屋台が開催され、風鈴なども飾られ、まさに日本の夏を思わせます。
これに参加しなければ夏が始まらない!というファンの方も多いですね。
ほおずき市☆2015年の開催は?
ほおずき市は、古くから受け継がれてきた伝統ある市です。
そのため、2015年も例年通りに開催される予定です。
開催日程はそれぞれの寺社によって異なります。
例えば有名どころである浅草寺のほおずき市は、開催日は7月9日と10日です。
この日には毎年、なんと約120件もの屋台が並び、多くの人出でにぎわいます。
それから、ほおずき市の由来となった愛宕神社では、少し早めの6月23日と24日に開催されます。
この神社では、茅の輪をくぐって千日詣りをする風習があり、これが見どころの1つとなっています。
他にも、毘沙門天善國寺前のほおずき市も有名です。
こちらは有名な飲食店が多数集まる地域にありますので、近隣の飲食店が屋台を出します。
グルメを満喫できる、お楽しみ満載のほおずき市です。
毘沙門天善國寺前のほおずき市は、7月24日と25日です。
それぞれに特色ある市が開催されるほおずき市。
2015年は色々な寺社を巡って、満喫してみるのも良いかもしれません。
まとめ
ほおずき市は、他のお祭りなどに比べると華やかさに欠ける部分があるかもしれません。
ですが、各寺社それぞれに特色ある市を開催しており、違いを満喫できる素敵なお祭りです。
由来を知ると、昔の人々の信仰心の厚さや、ご利益が何倍にもなるということを素直に受け入れる心が伝わってきて、なんだか温かい気持ちになりますね。
そんなほおずき市、2015年も各地で例年通りの開催予定です。
日本の夏の始まりを、この市で実感してみましょう!