春が近づくと無性に食べたくなるものが桜餅です。
団子屋さんにもこの季節になってくると桜餅が並んでいるをよく見かけますね。
実は意外と知られていないのは桜餅には関東と関西ではちょっと異なっている部分があるのです。
中には関東派と関西派に分かれることもあるようです。
桜餅の魅力についてお伝えするのと同時に、それぞれの桜餅にはどのような特徴があるのかをご紹介していきたいと思います!
桜餅とはそもそも何から始まったものなのか?
まず日本に桜餅が浸透した起源についてご紹介します。
その歴史は江戸時代にまで遡ります。
桜餅は山本新六が考えた茶菓子だとされています。
彼は銚子に住んでおり、1691年から長命寺で門番をしていました。
そして1717年に桜の葉を使った餅を門前で販売したところ付近に桜が植えられるようになり、お花見の客で賑わい始めてきたのです。
そしてそのお花見客たちをもてなすためにお手製の茶菓子を作るようになり、そして隅田川の土手に咲いている桜の落葉を見て桜餅を作ろうと思いついた所から始まりました。
そこから露店だけではなく、長命寺の中に桜餅屋を建ててますます大盛況となりました。
明治大正期の書物にもこのことが記載されています。
そこから色々と試行錯誤を経て今の桜餅が販売されるようになりました。
そう考えてみるととても長い歴史があるということがわかりますね!
関西で売られている桜餅も起源を辿るとこの長命寺が基とされているようです。
全ての桜餅はここから始まったのですね。
関東で売られている桜餅の特徴とは?
では関東で売られている桜餅の特徴とはどのようなものなのでしょうか?
関東の桜餅は別名長命寺と呼ばれています。
小麦粉などの生地を焼いた皮で餡を巻いたお餅となっているのが特徴です。
また使用されている葉っぱの枚数は1枚~3枚程使用されています。
そして餡の種類はこしあんが使用されているのも特徴です。
基本的に皮は二つ折りにして提供されていることが多いのですが、地域によっては円筒型になっていたり、袱紗折りされていることもあるようです。
大まかな作り方としてはまず材料として小麦粉もしくは白玉粉や餅粉を加えたり上新粉を使っている所もあります。
それに砂糖や味甚粉などを加えて調製していきます。
桜の葉は水に漬けておいて葉についている塩を取り除いていきます。
そして生地の粉を少しずつ水と合わせて置いておきます。
溶いた生地は薄く延ばして熱していきます。
焼き加減としては周囲の水気が取れて乾く程度が丁度良いとされています。
そして熱したら荒熱をとります。
その後餡を丸めて皮で包んでいき、真水で洗った桜の葉で巻きつけていき完成となります。
長い歴史を経て作られた桜餅…味も本当においしいですよね!
関東の桜餅の特徴は以上のようになります。
関西で売られている桜餅の特徴とは?
では関西の桜餅の特徴とはどのようなものがあるのでしょうか?
関西の桜餅は別名道明寺とも呼ばれています。
道明寺粉を使って作られたお餅で、京都のお店などでよく販売されていることから、京風桜餅とも呼ばれています。
使用されている葉は1枚から2枚ほどとされています。
そして餅の形は玉状から扁平の形をしているのが特徴です。
関東の桜餅と比べると弾力と粘りがあります。
葉の巻き方としては葉の筋に沿って包むから両方から葉を合わせて被せる方法もあります。
大まかな作り方も関東での作り方とはまたちょっと違います。
もち米を漬けておきいて水切りして蒸し上げていきます。
そして天日干しをして乾いたら石臼に挽いて砕いていきます。
こうすることで道明寺粉が完成します。
このように作るので作る場所によっては粒々の大きさも異なってきます。
そして葉の塩は水で抜いておき、水を吸わせた道明寺粉を蒸し上げていきます。
その後砂糖を加えて混ぜていき、餅を平らにして餡を詰めていって形を整えていきます。
このように関東の桜餅とは作り方も材料も少し異なってきます。
粒々とした食感がまたおいしさのポイントとなっています!
まとめ
このように桜餅と一言で言っても関東と関西ではそれぞれ作り方も食感も異なります。
しかし共通していえるのはやはりどれもおいしいということです。
今までどちらかの桜餅しか食べてこなかったという方は、ぜひ一度違う方の桜餅も食べてみてください。
また違ったおいしさを発見するかもしれません!