インフルエンザという感染症は、熱や関節の痛みなどがあるものの、基本的には「よくある病気」の1つです。
ですが、この病気が恐れられているのは、インフルエンザ脳症のような重症化の危険性をはらんでいるから。
では、この「インフルエンザ脳症」予防や治療の方法はあるのでしょうか?
また、具体的にどういった症状が現れると危険なのか、など気になる点について調べてみました。
インフルエンザ脳症の予防方法
インフルエンザ脳症は死亡率が約30%と高く、治療がうまくいったとしても、約25%の方に後遺症が残ってしまうと言われる、大変重篤な病の1つです。 そのため、できるだけ予防をしていくことが重要になります。
インフルエンザ脳症の予防方法としては、まずインフルエンザワクチンの接種が挙げられます。
インフルエンザワクチンを接種しておくことで、この病気を引き起こすそもそもの原因であるインフルエンザにかかるリスクを下げることができます。 また、インフルエンザにかかってしまった場合でも、症状の重症化を防ぐことができると言われています。
それから、もしインフルエンザにかかってしまった場合ですが、安易に解熱剤を使用しないことも大切です。
例えばボルタレンなど、一部の解熱剤にはインフルエンザ脳症を起こるリスクを高める可能性があることも分かってきています。
どうしても解熱剤が必要な状態である場合は、医師に相談し、危険性の少ないものを使うようにしましょう。
こういった予防方法はあるものの、インフルエンザ脳症のはっきりとした原因は、まだ今のところ解明されていません。
できるだけインフルエンザに感染しないように対策していくことが、最も簡単で効果的な対策方法であると言えそうです。
インフルエンザ脳症の治療方法とは?
死亡率が高く危険な病であるインフルエンザ脳症ですが、治療方法がないわけではありません。
インフルエンザ脳症の治療方法としては、まず抗ウイルス剤の投与が行われることが多いですね。
他にはステロイドパルス療法や、低体温療法、血漿交換療法など様々な治療法があります。
これらの治療法は、症状に合わせて行われます。
インフルエンザにかかっている時に、異常行動など何かおかしな傾向が見られる場合には、できるだけ早期に病気を訪れ、治療を受けていきましょう。
この病は、早期の治療がとても重要です。
後遺症を残さないためにも、できるだけ早い段階で受診するようにしてください。
インフルエンザ脳症の予防☆症状は?
インフルエンザ脳症にかかってしまった場合は早期の治療が必要なわけですが、症状を知らなければ、病院に訪れるのが遅れてしまうかもしれません。 どのような症状を起こす病気なのか、という点も、インフルエンザ脳症の予防と治療のために、しっかり理解しておきたいですね。
まず起こる症状として多いのが、けいれんです。
けいれんは高熱が出た時に起こりやすい子供もいますが、インフルエンザでけいれんが起こった場合は、すぐに病院を受診しましょう。
けいれんが続いた時間や、全身のけいれんか体の一部のみのけいれんか、止まった後の様子はどうかなど、よく観察して医師に伝えることも大切です。 慌ててしまいがちですが、保護者が冷静に対処しなければなりません。
それから意識がもうろうとしていたり、意識を無くしてしまうような症状があると、これは緊急と判断してください。
目線が合わない、呼びかけに応じない場合はすぐに受診しましょう。
中には、意味のわからないことを言ったり奇声を発したり暴れたりと、異常行動を起こす子供もいます。
これもインフルエンザ脳症の症状の1つ、ということも考えられますので、受診しておくと安心ですね。
まとめ
インフルエンザ脳症は命に関わることもある病気ではありますが、予防や治療ももちろん不可能ではありません。
できる限りの対策で予防しながら、同時にかかってしまった場合には迅速に対処して、重症化を防ぎましょう。
インフルエンザ脳症の予防や治療、症状の傾向などを知っておけば、もしもの時にも冷静に対処できますね。