日本にはあまり宗教というものが根付いていません。
また、ある程度信仰されている宗教といえば、その多くが仏教です。
そのため、あまりキリスト教に関する知識が無い、という方も少なくありません。
キリスト教の方が聞けば呆れてしまうようなことでも、分からない場合が多いですよね。
そんな日本人に多い疑問の1つが、「神父と牧師の違い」。
結婚式などで耳にすることのある言葉だけど、一体どう違うのか、気になりますね。
そこで、そんな神父と牧師の違いについて調べてみました。
神父と牧師の違いとは?
神父と牧師、というと、どちらも同じのように思ってしまっている方も少なくないでしょう。
ですが、キリスト教の信者から言わせれば、これは大変失礼な話なのです。
簡単な違いというと、まず神父は、カトリックと東方正教会の聖職者です。
これに対して牧師は、プロテスタントの聖職者なのです。
キリスト教にはプロテスタントとカトリック、という大きく2つに分けられる宗派があります。
プロテスタントには「抗議」の意味があり、これはカトリック教会に抗議するという意味で付けられた名称であるとも言われています。
つまり、2つの宗派は同じキリスト教でも、信仰の内容が全く違うのです。
この点を考えると、神父と牧師、というよく聖職者には、実は大きな違いがあるということがわかりますね。
神父と牧師の意味合いの違い
神父と牧師には、宗派の違い以外にも、それぞれに持つ意味合いにも違いがあります。
神父には序列社会というものが存在していますが、牧師にはそれがありません。
牧師は聖職者と位置付けられますが、一般信徒と同じ立場である、ということになっています。
牧師という言葉の意味は、元々は「羊飼い」でした。
これはキリストが自らをそう呼んでいた言葉からできたと言われています。
これに対し、神父がいるカトリックでは、ローマ教皇がトップに立ちます。
それぞれに大主教、長司祭、司祭など、序列があり、立場が大きく違ってきます。
また、神父の決まりは非常に厳格で、なんとトップの聖職者には婚姻が認められていません。
牧師という聖職者は、教会の仕事に従事する、という点以外は、他の信者と大きな違いはありません。
ですが神父は、他の信者よりも高い立場におり、信者の統括に携わっているのです。
神父と牧師☆結婚式で見るのは?
キリスト教に対する馴染みが薄い日本でも、キリスト教に触れることがありますね。
そんな中で多いのが、キリスト教式の結婚式です。
キリスト教式の結婚式では、誓いの言葉を促す役割を果たす人がいますね。
果たして、その人は神父なのでしょうか?
それとも牧師なのでしょうか?
これも、やはり教会によるもので、カトリック教会であれば神父、プロテスタント教会であれば牧師となります。
ただし、カトリックは厳しい戒律のある宗派なので、信者しか挙式ができないことがほとんどです。
そのため、日本人が行うキリスト教式の結婚式は、その多くがプロテスタント。
つまり、牧師さんが活躍することになります。
ただし、この結婚式で誓いの言葉を促す牧師さんは、アルバイトの牧師さんである場合も多いですね。
本物の牧師ではなく、結婚式がある場合にアルバイトで牧師として活躍するという外国人もいます。
特に式が日曜日の場合には、こういったアルバイトの牧師さんが担当してくれることがほとんどです。
というのは、本物の牧師さんは、日曜日には教会で礼拝などがあり、忙しくて結婚式に参加することが難しかったりするのです。
日本の結婚式で活躍しているのは、ほとんどの場合が牧師さん。
しかもその場限りの牧師さんである場合が多いと考えると、なんだかとっても気軽なものに思えますね!
まとめ
キリスト教には、実は大きく2つの宗派があり、信仰の内容も、聖職者の役割も全く違っているということが分かりました。
カトリックとプロテスタント。
名前くらいは歴史の教科書なんかで見たことがあるけれど、そこにそんな違いがあるなんて、あまり意識することはありませんよね。
神父と牧師の違いをしっかり理解しておけば、どこかでキリスト教信者の方と話す機会があっても、恥ずかしい想いをしなくて済むかもしれません。
この違いは、しっかり頭に入れておきたいですね。